ちょっと古い情報ですが。
「AI」と「ロボット」の協働の事例として書きます。
事例は「バラ積みロボット」です。
ロボットメーカーのファナックから販売されています。
バラ積みロボットの動画はこちら ⇒ ファナック
これは「AI」を活用した「ロボット制御」です。
これは画期的です。何が?
通常、ロボットに動作を指示には、ロボットに掴ませる「物の位置」座標を教えます。
下図のように、「黄色い物」の位置(P1)を、XYZの座標として教えることで、ロボットが物を掴めるようになります。
このように、掴ませたい物の位置を「事前に」教えないと、ピクリとも動きません。
でも、実際の現場では「物がいつも同じ位置」にあるとは限りません。
下図のように、「バラバラ」に箱(鉄缶)に保管されています。
これを「箱から一個ずつ取り出して」、別の設備で加工や検査をしたい場合、どのように「物の位置」を教えれば良いのでしょうか?
そう。一個ずつの物の位置(座標)は、毎回、すべて異なります。
これを解決する手段が「AI」人工知能です。
掴みたい物の全体の写真(上部から)を撮り、一個一個の物の向きや位置を「画像」で認識することで、座標が分かり、掴めるようになります。
問題は、ここからです。
とりあえず、掴めるようにはなりますが、「掴む場所」によっては、持ち上げる際にバランスを崩して、落としてしまいます。
運が悪いと、落としてばかりで、いつまで経っても物を移動することができません。
そこで、「AI」で登場です。
毎回、掴んだ位置と結果(運搬成功、失敗)を記録して、どこを掴めば落とさないかを「学習」させることによって、落とす(失敗)確率を減らしていきます。
ちなみに、単純に考えて、掴む位置を「1mm単位で指示」をするとして、上図では3本の爪があります。物の全長が20cmだとしたら、掴む場所、位置は何パターンあるでしょうか?(算数)
さらに、上図の物には「円弧の箇所」もあり、それ以外の条件も加わりますので、さらに多くのパターンが存在します。
この「パターン」を事前にすべて試す(この位置を掴んだら成功、失敗した)ことなく(現実的に事前にすべての位置を試すことは不可能)、「この位置を掴めば成功するはず」の答えをだすのに、AIを活用しています。
「AI」と「ロボット」。日本がんばれ。
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