「経費」の管理は、どのように行っていますか?
ここで言う、経費は生産量によって変わる(変動する、増減する)「変動費」を対象にしています。例えば、
- 電力費
- ガス費
- 刃具費(消耗工具費)
- 切削油
- など
生産数が増えれば増えるほど、個々の費用も増えます。(減る場合も同様)
経費管理の問題点
よくある経費の予算管理は、年度の初めに「勘定科目毎の予算」「費用分類毎の予算」を設定する、やり方ですね。
●売上目標から、目標利益を決めて、経費の予算を設定する
●前年度の経費実績金額をベースに、売上予測を考慮して予算を設定する
などの方法で、予算を決めていると思います。
この予算管理の方法では、予算を守ることが目的になり、
■経費の抜本的な改善(NHK)はされない
■翌年度のために、予算を使い切る
■本当に必要な経費でも、予算を超えそうなら購入しない
などの問題があります。
これでは、儲かりません。
経費は「使用量」を管理する
経費は
経費 = 使用量(購入数) × 購入単価
で計算されます。
「購入単価」は大きく変動するものではなく、且つ、市場で決まるためコントロールが難しいです。(単価低減の交渉が難しい)
よって、この計算式から、管理の対象は「使用量」です。
「使用量」は、製品の生産のために現場で発生し、消費されます。
それでは、この「使用量」を管理するためには、どうすればいいのか?
変動経費の原単位管理
経費の使用量を管理する方法が「変動経費の原単位管理」です。
まず、管理する単位を「勘定科目」や「補助科目」より細かい品目レベルにします。
例えば、「消耗工具器具備品費」から、「刃具」の1種類ずつ「刃具の型番」単位で管理するようにします。
[原単位管理の概要]
1.「刃具101」の使用量と、製品の生産数を半年間、記録します。
2.生産数1個あたりの刃具101の使用量が分かります。
1個あたりの使用量 = 使用量 ÷ 生産数 => これが原単位
3.翌月以降、製品の生産数に応じた適量な使用量になっているか、管理します。
詳しい説明と管理シート
詳しい管理方法は、「儲かる改善」経費の改善をご覧ください。
実際に現場で使用する管理シート(変動経費の原単位管理シート.xlsx)は、こちらから、無料ダウンロードできます。
最初は大変かもしれませんが、まずは普段から感じている「使用量の多い1品目から始める」と良いと思います。
一つ出来れば、あとは品目を増やしていくだけです。
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