「IoT」の目的
産業革命、産業革新と言われている「IoT」
「IoT」は「目的」ではなく「手段」です。
「目的」を果たすための「道具」です。ということを忘れてはいけません。
それでは、企業の「IoT」の「目的」とは、何でしょうか?
何のために、インターネット、ネットワークに繋いで情報を収集するのでしょうか?
そうです。
企業の目的、IoTの目的は「儲ける」「儲かる」ためです。
「儲ける」ために「原価を下げる」、「在庫を減らす」ことが目的です。
さて、そもそも、会社は
なぜ、儲かっているのか
なぜ、赤字なのか
を分かっているのでしょうか?
●どの工程、どの製品で、儲かっているのか?
●どの工程を改善すれば、儲かるのか?
●損益計算書では、分かりません。
自社の現状、実力が分かっているのでしょうか?
これが分かるためには「実際原価」が必要です。
製品1個が、幾らで生産できたのかを計算する「製品別原価」です。
「実際原価」が無い会社は
ところで、この「実際原価」を計算するためには、「どの工程で、どの製品を何個、生産したのか」の生産実績情報が必要です。
この「生産実績」が記録できていない会社も、多いかと思います。
また、稼働率、可働率を把握するための「停止時間」「非稼働時間」とその「理由」も、記録出来ていないかと思います。
品質、納期が重視ですね。
でも、良い品質、納期遵守でも、儲からないと意味がありません。
QCDのバランスが大切。
この生産実績を記録できていない会社は、生産実績の情報を「IoT」を使って自動的に収集するという「IoTの目的」になります。
「実際原価」の次は
「IoT」を導入する場合には、事前に
を十分に検討、評価する必要があります。
さて、この「原価低減」と「在庫削減」をどのように検討し、有効性の評価を行うのでしょうか?
例えば、
「設備稼働状況のリアルタイム監視から、持ち台数が増える」場合の「原価低減の効果」
「設備の予知保全から、稼働率が向上する」場合の「原価低減と在庫削減の効果」
そうです。
これは「IoT」に限った話しでは、ありません。
「設備投資」全般で、「原価計算」を使用した「設備投資の有効性評価」、「投資対効果」の判断と意思決定が必要です。
これには「標準原価」が無いと、正確な判断、意思決定ができません。
「実際原価」では、稼働率向上や持ち台数増加の効果が、明確に見えません。
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