ある中小製造業の事例です。
取締役製造部長の方から、お礼と称賛のお言葉をいただいた、実際にあった話しです。
現状の状況
取締役製造部長は、社長に次いでその会社のNo.2です。実質、会社のすべてを任されています。
この会社も、原価計算を行っていませんでした。
原価計算とは、工程別に費用を計算し、製品別の原価と利益を算出することです。
当然、会社の業績は、損益計算書と貸借対照表で判断するしかありません。
原理原則の説明
いつものように、
会社経営の原理原則は原価計算がスタートです。
原価計算を行うと、営業利益の内訳、儲けの根拠が分かるようになります。
と説明すると、
うちの会社は、ここ10年、赤字の年もあり、利益があっても利益率は1%以下です。
それなのに、「つぶれない(倒産しない)し、現金及び預金が減らない」
と、不思議に思っていたそうです。
(この時点で、この会社は管理状態にありませんね)
(会社が存続している理由が分からず、神頼みの経営です)
実践
早速、「儲かる実際原価計算」で、製品毎に利益を計算すると、
黒字の製品と赤字の製品があり合計すると、損益計算書の営業利益と等しくなり、利益はほとんどありません。
ここまでで、凄い、すっきりした。もっと早く会いたかった。
○○円(コンサルタント料金)なんて安い。
と、お礼のお言葉をいただきました。
これで、最低限の管理状態になりました。
ここで、「なぜ、利益が無いのに、現金及び預金が減らなかったのか」と言うと
黒字の製品は、昔から生産販売しており、この製品で設備投資の回収と貯蓄を行ってきました。
赤字の製品は、10年前からの生産販売の製品で、変動費はちゃんと回収していました。
対策
さて次は、利益率向上に向けた、対策です。
詳しい説明は省きますが、
「儲かる標準原価計算」で、お客様への見積り時点で、利益を確保するようにしました。
「儲かる標準原価計算」で、赤字製品の工程改善(儲かる改善)に着手しました。
最後に
そして最後に、取締役製造部長から
こんな仕組み、ツールを考え出し、実践しているあなたを尊敬します。
と、称賛のお言葉をいただきました。
私の職業観である「どうすれば会社は儲かるのかを追求」してきて本当に良かったと、その夜は美味しいお酒を飲みました。
この会社は、もう大丈夫でしょう。
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